19年の時が変えたもの

 

病室のベッドに横たわっていたのは、
すっかりやせ細り、年を取った父。

ウトウトと眠っている父に、声をかけてみた。

「お父ちゃん、お父ちゃん」

ぼんやりと目を開ける父にさらに声をかけた。

「お父ちゃん、美由起だよ。孫連れて来たよ」

体を起こすのも、1人では大変そうで、
思わず体を支えて、手伝った。

弱々しい声で、ゆっくり話す父。
威勢の良さは、すっかり消えてしまっている。

そこには、透析と人の手を借りないと
生きていけない父がいた。

私は、この父を恐れ続けていたのか・・・
私は、この父を悪者にしていたのか・・・

ごめんなさい
ゆるしてください
あいしています
ありがとうございます

19年ぶりに会った父に言えたのは、
「長い事、ごめんね」だけだったけど、
4つの言葉を、心の中で繰り返していたよ。

さまざま思いが巡るけれど、私は、
目の前に、笑顔が曇っている人がいたら、
寄り添いたくなる性分らしい(笑)

おそらく、これからは、父と5番目の継母の笑顔が、
キラキラになるように、言葉をかけていくんだろうな。
私は、そうしたいと思っている。

しっかりと自分と向き合いながら・・・