怒りは二次感情

 

1人じゃ全く移動できなかった車椅子の状態から、
普段の倍の時間はかかるけど、片松葉で歩行できるようになった。
そして、2ヶ月近く過ぎて、T字杖でゆっくり歩きながら、外出できるようになった。
本来なら、ものすごく有難いことで、感謝すべきことなのに、
スタスタ歩けていた自分と比べて、ちょっと不満に思う

松葉杖

ふと気付いた・・・

年老いて、足元が危なっかしくなったり、
この前まで出来ていたことが、おぼつかなくなる毎日。
年老いていくということは、そう言うことを日々、痛感して
受け入れていくことなんだよね・・・

そして、イライラしながら暮らす人もいるんだよね。
それは、とてもわかる気がする。自由が奪われてしまうストレス。

先日、このような相談を受けました。
初期の認知症の親に対して、なぜか優しくできなくて、イライラして、
ついキツく当たってしまう事があるんです。

親の気持

自分の親が老いてきたら、子供としては、どんな気持ちになるだろう。

自分の愛する親、尊敬する親、育ててくれた親。
常に、大きく指導してくれ、自分を守ってくれた親が、老いていく。
物忘れも進み、身体の自由も制限されて、生活に支障も出てくる。

そうなったとき、子供としては優しく手を差し伸べたいと思いながらも、
現実は、なかなか、そうはいかない事が多いようだ。

つい、イライラしてしまう。声を荒げてしまう。
無視してしまう・・・それが高じると手をあげてしまったり。
そして、そんな自分を責めて、余計にイライラしてしまう悪循環。

なぜ、そんなにイライラしてしまうのか、怒りが込み上げて来るのか?

実は、この怒りというのは、心の中の「ある感情」から生まれる二次感情なのです。

自分を育て、さまざまな事を教えてくれた大切な親が、
目に見えて老いていく・・・10分前に話した事を、また話し始める。
同じ事を、なんどもなんども聞いてくる。

あんなに頼りになり、自分を守ってくれた親が、どんどん頼りなくなる。
それを、毎日、見せつけられていたら、どんな気持になるでしょう?

切なくて、悲しくて、胸が苦しくなるんです。
なぜだか、わかりますか?大好きなんですよ。親のことが大好きなんです

老夫婦

そして、認めたくないんです。自分の親の老いを認めたくない。
悲しみを、心の奥にしまい込むようになります。
悲しみを感じる事は、親の老いを認めてしまう事になるので、隠そうとします。
そして、怒りという感情でふたをしてしまうのです。

本当は悲しいのに、怒鳴ったり乱暴になったり、イライラするようになります

話しを戻しますね。
だんだん年老いて、自由にならない身体、忘れっぽさも自覚すると、
イライラするんです。やたらと怒りっぽくなったり、周りの人に当たり散らしたり。
ものすごく、頑固になったりするんです。
もちろん、これは、痴呆により理性が働かなくなる事が原因の場合もあります。

そういった原因がない場合の多くは、自分の自由が奪われていく事への悲しみ、
日々、自由が利かなくなること、もう若くはないという実感への悲しみを、
怒りという感情でふたをしている状態です。
自分に対する悲しみ、周りの人にわかってもらいたいという思い、
それらが、怒りにすり替わっている状態です。

老いてきた親にキツく当たってしまうというのも、同様です。
なぜ、これほどまでイライラしてしまうのか、そう、親の事が大好きだから。
自分の怒りの奥には、親が老うことによる悲しみがある、

あなたは、親のことが大好きで、とても大切に思っているんです。
その事を知るだけでも、怒りは、弱くなっていきます。

そして、もうひとつ、過度のストレスを感じている場合も、
親に対して、キツく当たってしまうことがあります。
それも、悲しみ・・・自分の時間がなくなる、疲れた、つらい・・・
それでも、やらなければならない。そう感じてしまう自分に対する嫌悪感。
そういったことが原因の場合は、家族、兄弟、近くの人に相談されることをお勧めします。

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